2012年5月30日水曜日

動物と方向オンチ

動物と方向オンチ

人は自分の周りの空間をどのように認識しているかなどを
考えてきましたが、ここではミツバチや鳩などが
遠く離れたところから自分の巣に戻る行動を考えてみましょう。
ミツバチは何キロも離れたところにある花の蜜を吸い、
自分の巣に迷わずに戻ってくることが出来ます。
なぜ、ミツバチはこんな遠く離れた場所から
迷わず戻ってくることができるのでしょうか。
また、巣から離れた場所で放たれたレース鳩も、
自分の巣を目指して戻ってくることができます。

最近では、水族館の排水路から放流された鮭の稚魚が数年後に、
その排水路を遡って水族館の管内の水槽まで
戻ってきたという事例も観察されています。
動物たちのこれらの能力は「帰巣本能」と呼ばれ、
古来、動物の持つ不思議な本能として興味の対象となっています。
こうした動物の能力についてどのような研究がなされてきたのか、
考えるのも興味深いことです。